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田んぼに通う2022

山梨県北杜市へ―。

ママンカ市場からのお付き合いで、パートナーでもある黒田さんの田んぼには、かれこれ5年ほど通っております。
今年は通えるだけ通おう!と意気込み、田んぼの一通りの作業には参加できました。

年の瀬ですのでおさらいしてみたいと思います。

3月26日 種籾の選別と浸種

塩水選

この日は、今年植える種の選抜会、いわばドラフト会議。
塩水選という方法で、卵がうくほどの塩水で種籾をいれ選抜します。
選抜された種たちは、温湯消毒され、種まきまで2週間水中に入っていてもらいます。

▼動画でまとめましたので、こちらもぜひ。

4月23日 種まきと育苗プール作り

種まき

選抜で選ばれた種籾たちがいよいよマウンドデビュー!
土の上でキラキラしています。

種籾たちは、しっかりと田植えまでに苗になるよう、特訓ドームならぬ、育苗プールでその時を待ちます。

育苗プール

▼動画でもごらんください!

5月28日 田植え

天気にも恵まれた土曜日。

田んぼ作業、一番のメインイベントの田植えです。
2つある田んぼの大きいほうは、ロープを両端にピンと張り、両端の人が位置を動かしながら、田んぼに入った人はその位置を確認しながら田植えをします。小さい田んぼは、田植え定規が2つあるので、二人並んで植えていきます。

若々しい芽がピンピンしています

この日に実感するというよりは、翌月に実感するのですが、まっすぐ植える!
これが大事なのです。

まっすぐだと、今後の草取りおよび、収穫がしやすくなります。
なかなかこれがわかっていても難しい。

田植え定規

すぐ田んぼの裏は山なのもあり、ご近所さんの忘れ物(鹿の糞)などが田んぼの端に大量があったのにはびっくりしました。

▼田植えの様子を動画でどうぞ。

6月11日 田車押し、補植

この田んぼは、農薬を使ってないので、草もぐいぐい育ってきます。

ところがこの田車の弥七(勝手に命名!)は、イネとイネの間にいれ、転がすと、気持ちよい具合に草取りができるのです。
なかなか見た目もクールな器具です。

この日、田んぼの上のほうに自生する茗荷の成長みつつ、来月は収穫かなと楽しみがまた増えました!

自生する茗荷

7月16日 手除草

田んぼ作業で個人的に一番好きな作業、手除草。

田んぼの土の中に手を入れ、草の根がとれる程度に土をかく、という感じです。
ずっと中腰になるので、腰が痛くはなるのですが、この田んぼの泥の気持ちよさに触れられ、たまに緑の民(カエルやバッタ、ちょうちょ)が鼻先に応援にくるので、なかなかにぎやかなのです。

天然の泥パックでつるつる、および、自然のネイルができあがります。

草取りより虫取り!

10月1日 稲刈り

金、金、金

金色に実った稲穂をみると、ナウシカの金色の野を思い出します。
ドサッと実った稲穂にほれぼれ。あんなか弱い稲が、こんなにも頼もしい姿になるとは!(これ毎年言ってます)

どっしり
バターナッツかぼちゃの差し入れといううれしいサプライズ

ハザカケをすると、日本が誇る農の風景できあがり。
後世に残したい画です。

ジャーンプ

やりきった後のジャーンプ!

10月22日 脱穀

いよいよ、お米まであと一歩。

真剣なまなざし

脱穀の日。田んぼに脱穀機が勇ましく入場。

稲を横にして脱穀機に穂先をねじ込みます。
機械操作、横から入れる人、稲を渡す人と毎年やってきたので、なかなかリズミカルでとても良いスピードで終了。

最後は三角錐に稲を立てます。
この画も残したい風景。
藁も来年の田んぼの土を作る大事な要素。
しっかり乾燥した後切り刻んで、田んぼに戻していきます。

dどどnどなど

子供たちもとってもにぎやかではしゃいでいるのが、こちらまで楽しくなりました。

▼動画も要チェック!

11月23日 勤労感謝の日=収穫祭

今まで収穫したお米をみんなで一緒に食べるというのができなかったのですが、今年は黒田さんが借りられているシェアオフィスで収穫祭。

なんと廃校になった小学校!

家庭科室!!!

ご飯の前に、藁を使ってものづくり。
藁の置き場の屋根を作ろうと、みんなで藁屋根づくり。

手と足と腰とぜんぶつかいます

なかなか力のいる作業のため、やりながら筋肉痛。でもこの結び目がまたなんともきゅんとくる。

結び目なかなか良い顔している
こんな感じでつながりました

しっかり体をうごかして、ちょうどおなかがすいたころに、お米が炊き上がりました。アキさん(そうです、ママンカ市場でおいしいパンを販売していた!)が作ってくれた具沢山お味噌汁!六文字熟語で言うと、素朴絶品食卓。

炊き上がるあの香りからはじまり、口にほおばると、ほっぺたがおちるほど、おいしく、幸せな時間でした。

おいしいツーショット

まとめ

今年は、7か月の間田んぼ作業のすべての工程をかじることができました。
もちろん私たちが行けない間も、黒田さんにより、
小さな調整や、天候や動物などにより、目をかけ、手をかけて頂きました。
黒田さんに大感謝です。

米作りは、どの時に行っても田んぼのビジュアルが映えます。
改めてごはんをつくるだけでなく、風景をつくる、
そういう大事な文化でもあるなと感じました。
遠い昔、和辻さんの『風土』で読んだ記憶があります。

来年の作業もあと3カ月後に始まります。
今年のお米をかみしめて、来年に備えたいと思います。